たとえ基礎自治体の地方議員であっても、「庶民の目線」で意欲的に行動する議員であっても、一定の見識は予め具備しておかなければならないでしょう。
「公安委員会」という機関があります。正確には「国家公安委員会」と「都道府県公安委員会」に区分されます。それぞれ、機構組織的に「警察庁」や「警視庁・道府県警察」の上位に置かれる存在です。各警察を監督する立場でありながら、一般市民に馴染みが無薄いのも確かでしょう。
しかし、この「公安委員会」制度を、戦後の日本がアメリカから輸入した経緯には、単にアメリカの占領政策に止まらず、戦前・戦中の日本の警察権力の暴走に対する、深い反省がある事を、まず第一に把握し確認してゆくことが必要です。
「公安委員会」を論ずる時に、それぞれの議員は、自己の「戦後民主主義」についての認識の深さ浅さが、否応無く露見されることを覚悟しなければなりません。「試金石」とは、一見他者を対象として吟味するように見えて、実は己の力量や政治姿勢を自ら告白させる装置なのです。
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