古今東西、人間社会では、「伝統的なるもの」と、「新たなるもの」との、競争・競合関係が存在するようです。伝統的なるものには一定の評価があり、新たなるものには一定の魅力があるのでしょうか。
伝統的なるものの属性として、その継続的な技術・文化水準を維持し、何らかの発展を達成するか否かを問わず、常に自己変革を試みる気概が必要であるようです。さもなければ、新たなるものに駆逐されてしまうでしょう。
新たなるものの属性としては、新鮮な魅力を積極的に提示し、一定の時間の経過と共に、更なる「新規」なるものに乗り移らねばならない、憩い無き、連動の連鎖を継続しなければならない宿命があるようです。
概ね、伝統的なるものは、公共的な役割を担い、新たなるものは、企業的な役割を荷うもの、と考えます。
問題は、相互理解が十分でない場合の両者間の軋轢や、対立・相克の発生の危険性です。都市国家の単位では、古代ギリシャの農業国スパルタと、商業国アテネとの覇権争いが、それを如実に物語っているものと思われます。