入間市の姉妹都市である、ドイツ連邦共和国バイエルン州のヴルフラーツハウゼン市で去る3月16日(日)に、市長選挙と市議会議員選挙が実施されました。 以下、2020年までの6年の任期で選出された方々の紹介と、若干の補足説明をします。
市長〔第一市長〕には、クラウス・ハイリング=レヒナー氏(ヴォルフラーツハウゼン市民連合)が当選を確実にしました。 3名の立候補で、35,61%の得票率でした。2位の候補は34,50%、3位の候補は29,89%でした。 有効投票率は53,46%でした。
一位の候補者が過半数に達しなかったために、今後一位と二位の候補者で、決選投票があるようですが、党派的な事情から、ハイリング=レヒナー氏の優位は動かないでしょう。
ハイリング=レヒナー氏は、昨年の秋に奥様と共に、入間市を使節団員として訪問され、『入間万燈まつり』にも加わって参加されています。フォルスター現市長と同じ党派の現職の市議会議員として、昨年の11月15日に市長候補に党で公認されたようです。
市議会議会議員選挙では、ヴォルフラーツ市民連合とキリスト教社会同盟が8議席、社会民主党が5議席、緑の党が3議席となりました。非拘束名簿式の比例代表制選挙ですので、党派別にご紹介します。
第一党の「ヴォルフラーツハウゼン市民連合」では、市長に当選確実にしたハイリング=レヒナー氏が、重複立候補していますので、当選者枠から除外され、9番目の得票の方が繰り上げ当選となるようです。そうなると現職4名、新人4名となります。
現市長のフォルスター氏も市議選に単独立候補して当選し、今後も市議として活躍されるようです。州や中央に足場のない純然たる地域政党ですが、後で述べる保守政党が右寄りな立場に固執するため、中道右派の同政党に穏健な保守層が靡くようでもあります。ともかく、舵取りの難しい側面もあるようです。
第二党の保守的な「キリスト教社会同盟」では、現職が7名、新人が1名です。そのうちお一人は郡議会議員を兼ねています。中央では、キリスト教民主同盟と統一院内会派の姉妹政党ですが、「社会保守主義」でかなり右寄りです。
通常東ヨーロッパ情勢についても、かつてのドイツ人集団入植地の独立主張等、かなり過激な発言もあり、今回のウクライナ情勢への言及がマイナスとなったのかも知れません。
現第2市長のプレーセル氏が、第一市長選で第3位で落選しましたが、重複立候補してあった市議選では政党枠で一位で当選しました。氏は、入間市に2度か3度程おいでになっています。
第三党の「社民党」(正式名称: ドイツ社会民主党)は、現職2名、新人3名です。第一市長選挙で僅差の2位で落選したマイクスナー氏は、市議選にも重複立候補し、市議には新人として当選しました。社会福祉療養士のようです。
新人で当選したゲルリンデ・ベルヒトルト女史は、元市長の御嬢さんか、元市長の弟さんの御嬢さんかと思われます。
第四党の「緑の党」(正式名称: 90年連合/緑の党〉は、現職1名、新人2名です。 議席を2から3に伸ばしました。 現職の郡議会議員の立候補者が市議選では落選していますが、この辺りは選挙の面白ところでしょう。
比例代表制の為か、24議席に対して、延90人もの候補者が立候補しています。「三大政党」では、立候補者数制限の24名まで名簿を登録していおり、緑の党でも、19名の名簿が登録されています。
大多数の名簿登録者は、自分の当選よりも、政党の議席獲得枠の増大を目指して、政党の受け皿拡大の為に立候補しているようでもあります。
元市議のご子息の名前も名簿にありましたが、今回は及ばなかったようです。個人得票数では、24番でしたが、所属する政党が不調のため、政党枠では次々点となりました。