1957年(昭和32年)9月8日、横浜市の三ツ沢競技場で、宗教家戸田城聖氏が、『原水爆禁止宣言』の中で、「もし原水爆を、いずこの国であろうと、それが勝っても負けても、それを使用したものは、ことごとく死刑にすべきである」と、多くの聴衆の前で述べています。
私は、1999年の5月上旬に小説『人間革命』のおそらく最後の12巻目で、読んでいます。 数年前に、この部分の録音を聴く機会もありました。 特に、戸田氏の言葉の中で、「勝っても負けても」と「死刑にすべきである」の箇所が記憶に残っています。
これは、宗教家が衆生を教化する過程で、方便として簡略化して述べたものと理解します。 君子と小人との種別の様な例え話では、差別の意味合いも含まれます。 宗教家と信者との平等主義とは、相容れない面もあり得るでしょう。
また、戦争に勝ちさえすれば、総ては正当化され、戦争裁判で戦争犯罪にさえも問われない、といった悲しい現実を前にした、告発でもあったのでは無いかと考えます。
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