二大政党制が唱えられてから、15年程が経過しようとしています。衆議院選挙制度の「小選挙区比例代表併用制」は、長期的な展望に立った政権構想を準備するものとしての期待も有りました。
ところが、現今では即効性を求める対症療法的な政策が、遂行されようとしています。選挙が目前に迫った段階で、政権与党が導入を図るのは、現実の政治のメカニズムとしては必然的な帰結でしょう。
しかし、本来政権与党の歴史的な使命とは、人民にとって一見不利益な、口に苦い政策でありながら、恒久的に効果のある、真に人民の為の政策の導入を達成することに有ります。その結果、直近の選挙で多くの同志の落選と、政党の下野を耐え忍ばなくてはなりません。
政権与党政治家は、未来永劫政権与党でいられる訳が無いのです。不人気であっても、真に為になる政策導入と引き換えに、積極的に下野する気概も必要でしょう。おおよそ政治家は、目前の有権者やマスコミの世論誘導を「恐」れるのではなく、後世の歴史的な審判をこそ「怖」れるべきでしょう。
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