かつて、18世紀末のフランス革命後のヨーロッパで、革命の延長に成立したナポレオン政権。そのナポレオン旗下のフランス軍は、ナポレオン自身が旧イタリア領のコルシカ島出身であったように、様々な国や地域、出自の混成部隊でした。将軍にもスコットランド人もいれば、東欧からの亡命貴族の末裔もいたようです。
この雑多な人々を、適材適所に使いこなしたのは、ひとえにナポレオンの統率力に負うものでしょう。俗説に「ナポレオンは1日に、一時間しか睡眠しなかった」といわれていますが、その労苦は並々ならぬものがあったと思われます。
政治も構造的には同様なものです。どのような政策を提言しても、広報活動でどのように知らせても、また例えば選挙などでどのような方針をとっても、必ずご不満をもつ方々はおられるものでしょう。この対応こそが、政治家の力量の相当な部分を占めているようです。
その秘訣は様々でしょうが、あらかじめ先手を打って利害相反の構造を未然に防ぐ、いわゆる根回しも必要です。また、事後的な配慮も当然必要となってくるものでしょう。
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