古代中国の思想家孔子。その言行録『論語』に「一以って貫く」といった節があります。孔子が自分の生き方を一言で述べたものです。
行動規範としての整合性は、誰でも多かれ少なかれ、意識すると否かに係わらず、備わっている事と思います。一見、場当たり的と外見上受け取られる人生であっても、その人の内面的な行動規範あるいは行動パターンからは、あまり遠ざかることは少ないでしょう。
その前提に立てば、政治家こそ哲学が必要といえるでしょう。現に、党綱領や政権公約、あるいは個別の政治家の公約を、予め明示するのですから、政治の価値は、首尾一貫性が存立の大前提であるといえるでしょう。
勿論政治とは生きた現実に対応しなければなりません。「一寸先は闇」という形容も、あながち虚偽ではないでしょう。
しかし、あらゆる現象にかこつけて、目前の「人気取り」や「同僚政治家の仲間内の特殊な好評」に終始する、無定見な政治家が、思いの外、政治全般の機能を阻害しているようです。
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