近代日本で、その卓越した博覧強記ぶりで知られる、南方熊楠のの著書『十二支考』より、「虎に関する史話と伝説民俗」の箇所を読みました。
『十二支考』は、干支にかかわる古今東西の資料を集めたもので、巻頭は虎について述べています。以前から知っている書物でしたが、寅年にちなんで思い切って読みました。
熊楠は科学者でもあるので、寺田寅彦のような科学的な検証を期待したのですが、他の資料を寄せ集めた羅列に終始しています。もっとも、資料の集め方が、インターネット検索の現代と違って、当時としては人知(人間の知力)の限界を超えているともいえます。
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