午後2時45分頃に、さいたま市の埼玉県庁の東にある、自由民主党埼玉県支部連合会4階のホールに赴きました。本日は、自民党埼玉県連主催による、谷垣禎一総裁の出席による『谷垣総裁との対話』が催され、自民党入間支部役員としてご招待を受けましたので、出席しました。
午後3時20分頃から4時15分頃まで、主催者の挨拶などを除いて正味45分ほど、谷垣総裁の講演と参加者の質疑・要望と答弁がありました。参加者は百数十人で、報道陣もいました。
基調となる講演と対話で、谷垣総裁の生の姿や声、態度物腰が分かり、親近感を得ました。その一方で、自民党埼玉県連役員や自民党の県会や市議会議員、元代議士の多数を占める旧態以前たる体質も露となりました。
谷垣総裁の現在の基本路線は、「都市の浮動票にウイングを伸ばさなければならない」であるようです。すなわち、保守を基盤としながらも、中道寄りに柔軟な姿勢を示すことで、様々な無定見や無節操で自ら減点を重ねる民主党の支持を、いずれは戻せるといったゆとりの、「戦わずして勝つ」戦法であるようです。民主党の「無理」に対して、自民党が「道理」で対抗すれば、自ずから道は開けるということでしょう。
時代錯誤の要望、事実誤認を含んだの質問に対しても、一定の綾をつけながら、軽くいなすような答弁が続きました。要望者や質問者には、満足の行くものでなくとも、集会に居合わせた、一定水準以上の有識者の共感を得ていると思いました。
民主党政権への対抗軸を無理に作り出そうと狼狽し、「憲法改正」や「靖国神社公式参拝」を持ち出すのも愚ということでしょう。答弁の中で、「日本らしい日本」といったキーワードがありました。無難な言葉ですが含蓄があります。戦後日本の国是である「平和主義」や「主権在民」を念頭に置いたものでしょう。節度あるゆとりの態度に感服しました。
後述: 質問の中で、「人気の高い桝添さんに総裁を譲るために、総裁を辞任してはどうか」に対して「責任を全うしたい」といった答弁がありました。質問自体が、荒唐無稽で会場がどよめきました。「あまりに失礼である」、「選挙で選ばれた総裁である」といった、質問事態に対する抗議もありました。
仮に辞任したとしても、後継者を指名する事は出来ないでしょう。ところが、翌日のある新聞の朝刊の地方版では、「総辞任を求める要望も」として、たった一人の例外的な発言が強調されていました。
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