入間市と日高市のし尿・浄化槽汚泥の処理の施設管理運営の一部事務組合、『入間西部衛生組合』の行政視察が、北海道方面2泊3日で実施されました。私も組合議会副議長として参加し、本日が1日目でした。
視察先は、北海道北広島市でした。札幌市の南東側の郊外に位置し、JR千歳線快速で札幌駅から約16分。道営の団地もあり、大都会札幌のベッドタウンでもあるようです。「し尿処理施設」は、北広島市と東側の3つの町との広域的な施設でした。名称は『道央地区環境衛生組合』です。
視察項目は、「バイオマス利活用施設事業」で、具体的には、「1市3町のし尿・浄化槽汚泥の受け入れ計画について」でした。
説明は、北広島市の水道部下水道処理センター長。既存の市の下水道処理センターの処理工程に、「バイオマス混合調整棟」を併設し、「し尿・浄化槽汚泥」と「生ごみ」を受け入れ、処理する計画でした。水分は「上澄液」、「分離液」、「ろ液」と分離して『水処理系統』に回し、最終的に消毒の上、川に放流します。汚泥は乾燥させて肥料として緑農地に還元されます。
私は、『消化ガス』の活用について説明が無かったので、質問しましたところ、施設のボイラーやバーナーの加熱に使用される、との答弁がありました。石油を消費しての追炊きも必要とのことで、『消化ガス』の熱は全て施設内で使い尽くされます。
事業の計画では、平成21・22年度の2ヵ年で、生ごみ関連の施設整備を実施して、平成23年度から、生ごみを受け入れ、平成23・24年度の2ヵ年で、し尿・浄化槽汚泥関連の施設整備を実施して、平成25年から、し尿・浄化槽汚泥を受け入れる予定です。
北広島市周辺は、元来は農村地帯ですが、なだらかな丘陵地帯にゴルフ場が点在し、それぞれ個別の浄化槽から汚泥が処理場に持ち込まれます。生ごみは埋められ、ごみの焼却施設はありません。
視察日はちょうど、「三井アウトレットパーク札幌北広島」の部分開業の日で、北海道で最初のアウトレットの誕生日であったようです。
なお同店舗は市街化区域の下水道処理区域に立地しているので、入間市のアウトレットの例のように、市街化調整区域で合併浄化槽の汚泥を、「入間西部衛生組合」に持ち込むようなことは、北広島では無いようです。