佐世保市の駐留米軍や自衛隊への、基地対策を視察しました。佐世保市は、所沢市に似ていると思いました。どちらも軍都として発展しています。所沢は陸軍の軍用機の発祥の地として、佐世保は海軍の「鎮守府」として出発しました。
佐世保市役所の3階の議会会議室で、佐世保市基地対策「局」の西本局長の挨拶があり、続いて担当者からパワーポーイントで基本的な説明を受ました。佐世保湾の大部分は、米海軍の占有地域であるといった、事実は想像はしていたものの、改めて感慨深いものでした。
会議室での説明、質疑応答の後、市役所の基地対策局の職員の方の先導で、海上自衛隊基地に赴きました。岸壁に停泊中の護衛艦『ありあけ』に乗船し、艦長以下の乗組員の方々の現場説明を受けました。
護衛艦は、艦全体が兵器です。外装は鋼鉄で覆われ、ハッチで開閉する扉や急階段で甲板に出入りする事になります。船内は、ところどこと浸水を限られた区画に止めるための、扉が設置された、ハッチの下側の部分を跨ぎながら移動します。現代社会の、生活の快適さや、バリアフリーの発想は、「兵器」の思想には無縁です。
かつて作家坂口安吾が指摘したように、「軍艦」は合目的に徹しており、無駄な装飾の無い、心に沁みる様な「機能美」で貫かれています。
それでも私は、ミサイルや連射砲を眺めながら、専守防衛であっても、海上自衛隊が「威力装置」として、文民の統制に下に完全に服すことを切望しました。
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