アメリカのSF作家で、映画『華氏451度』の原作者が亡くなったようです。フランソワ・トリュフォー監督の同名映画作品は、1966年の制作ですが、私は1960年代の終わりころに、少年雑誌のSF特集の記事で、その映画の存在を知りました。
1970年か71年頃に、民放の洋画劇場で吹き替え版で、鑑賞していますが、その際には、消防士のいでたちの「ファイアーマン」が、書籍を焼く動作が、なんとなくおかしな行為とだけの認識でした。
本日の読売新聞第1面のコラム『編集手帳』では、「ファイアーマン」を、専従の『焚書官』として紹介しています。この『焚書』という言葉の意味深長さに、私は思いを馳せました。
古代中国の秦の時代の『焚書坑儒』、ナチス支配下のドイツでの『焚書』といった、歴史的な教訓が、このSF作品の背景に、重くのしかかっていたのです。
コメント