午後1時頃から4時頃まで、豊岡の『ユナイテッド・シネマ入間』で、映画『KANO』を鑑賞しました。 狭山入間稲門会の映画鑑賞クラブの方々とで、総勢10名での鑑賞会となりました。
1931年(昭和6年)の甲子園野球大会に初出場し準優勝を飾った、台湾の嘉義農林学校野球部の選手達の群像と、指導者の近藤兵太郎の人間像を描いた、台湾制作の映画です。 題名の『KANO』とは、同校の略称『嘉農』を意味します。
1895年以来日本の領土としての統治下にあった台湾が主な舞台ですので、現地人同士の会話の一部以外は、総て日本語のセリフとなっていました。
野球部員は、台湾のネイティブ、中国大陸から渡ってきた漢人、そして日本人といった、いわば混成チームです。 日本からやってきた近藤監督の野球精神主義は容易に想像付くのは勿論ですが、科学的な野球指導が導入されており特筆に値します。
また、それぞれの民族の特長である、俊足、打撃力、守備力、に着眼したチーム編成を築いて行く過程が、現代社会に生きる我々にも参考になります。
本筋からは離れた逸話(エピソード)として挿入される、農業科の教師の特大パパイヤ生育までの知恵が、植物さえも「意思の力のある存在」としており、選手たちに示唆を与え、大きな目的へと突き進む糧となる筋書きにつながり、妙味のあるところです。
嘉義農林は農業学校であり、台湾南部の食糧増産といった日本側の国策に沿って開校したものと推測されます。 しかしそれ以上に、農地の灌漑のため『烏山頭ダム』を設計・施行した、土木技師八田與一も所々登場し、「錦上花を添え」た存在となって輝きます。 ダム工事中の台風の場面、完成したダムの通水の場面などが、ダイナミックに描かれていました。
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