明治期の自然主義作家、国木田独歩(1871~1908)の代表作『牛肉と馬鈴薯』を初めて全文読みました。
馬鈴薯(ジャガイモ)を理想、牛肉を実利の象徴と見立てて、理想と現実を対峙させる、ロジックを複数当事者で論ずる内容です。 複数の紳士に思い思いの論評をさせる手法が、小説としては独創的で、そのロジックもかなり凝った構造で、単純には割り切れず、かなり戯曲的でした。
但し、途中から主人公が、愛する女性の死をどのように受け入れるかが主題となり、結末の意味が理解不可能でした。
私は、一応通読して意味不明な小説は、何回読んでも意味不明に止まる傾向があり、また理解出来ない文学史上の名作が一つ増えました。
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