「針小棒大」という四字熟語があります。 小さくて些細な事柄を、大袈裟に論ずる、といった意味です。 私も、そのように考えて来ました。 大袈裟に論ずる人に対する、一種の揶揄を込めてです。
しかし、この言葉にはもう一歩進んで、もう一捻りのヴァリエーションが付加されるケースもあるようです。
それは、小さくて些細な「過失」を、大袈裟に「非難」する場合に顕著となります。 「過失」を殊更大袈裟に喧伝する事によって、全く別の、別次元の利益に有り付こうとする、「非難」する者の、別の思惑がある場合が見えてきます。
「過失」のある側が話者になる場合、その発言を抑制させる、最近社会的に危惧されている「萎縮効果」を狙うとか、「非難」する側が、いかにも「非難」を正当化した挙句、全く別の、別次元の「不当要求」を、「過失」のある側に対して企む、等等です。
往往にして、その「萎縮効果」や「不当要求」の思惑の方が、表面上の「非難」といった本筋よりも、遥かに弊害が大きくなります。
「針小棒大」は、笑って済まされる場合が殆どでしょう。 しかし、より邪悪な目的を遂行する手段として悪用される切っ掛けに道を開く、言い掛かりの手段にもなるようです。
コメント