1941年の夏に、「日米戦争を想定」した場合の「日本必負」の結論を出した、時の内閣総理大臣直轄の研修所が存在した事実を以前知った事が有りました。 今日、そのシンクタンクについて、詳しく調べました。
『総力戦研究所』で、官僚、陸海軍、民間の若手人材を結集し、「日本必敗」を、1941年8月27・28日に、近衛首相や東条陸相たちの前で報告しているそうです。
結果の分かっている現代の視点から遠望すると、その判断や分析は驚くほど正確です。 ところが、東条達の精神論などによって、排除され、秘密裏にされたようです。
統計的な数字や客観的情勢を冷静に、あるいは冷徹に分析して積み上げれば、自ずと、概ね妥当な結論を導き、現実の政策に反映させる論理は、いともたやすく排除されます。
それに優先して、政治家、軍人等の究極的には、きわめて狭い人間関係や人事圧力、そして私的なすなわち「人間的な」動機付けで、政策は決定し、遂行されしまうものです。