数日前の朝日新聞朝刊の天声人語で、冒頭から引用され、現代の「地域通貨」を検証する材料として紹介された、谷崎潤一郎作『小さな王国』(1918年)を、本日インターネットのテキストの印刷版で読みました。
北関東のG県のM市の尋常小学校を舞台に、不気味なほどのカリスマ性を持った転校生の5年生児童と、担任教師との葛藤な徐々に募ります。
教師以上に教室の全児童を支配する、カリスマ児童への同調圧力の「成果」として、児童間の「地域通貨」が発生し、その顛末が、グロテスクに描かれています。
かなり無理な設定ですし、105年前の文豪の初期の短編ですので、割と気軽に読みました。時空を超えた、後世の立ち位置から、現代的な視点で鑑賞しました。
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