1973年のNHK大河ドラマ『国盗り物語』は、戦国時代の美濃の梟雄斎藤道三と、尾張から出て天下統一のさきがけをなす織田信長が主人公でした。
第一回の冒頭は、信長の父信秀の織田軍と道三の斎藤軍との戦いの場面でした。信秀方が敗れて尾張の清洲城へ戻り、農民が戦死した武将の鎧を剥ぎ取りに現れる時のナレーションが、「一つの時代が終わろうとしている。次の時代はまだその姿を見せない」というものでした。おそらく司馬遼太郎の原作にそのような下りがあるのかと思われます。
現在の世界や日本の諸事情を考えるに付け、「一つの時代の終わり」を感じざるを得ません。では、次の時代はどのようなものでしょうか。まだ、姿を見せないとはいえ、その予兆はどこかに芽となって、すでに兆候は出現しているでしょう。
未萌の段階で、次の時代を先取りし、私利私欲ではなく、世のために「次の時代」の利点を伸ばし、欠点を抑え、弊害をあらかじめ取り除く必要があるでしょう。それが、真の政治家といえるでしょう。
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