現在、北東アジアに緊張が走っています。北朝鮮問題は、日本国民全体を悩ませる大きな宿題となっています。北朝鮮の核実験に対する抗議の決議は、国会を始め、多くの地方議会で行われています。入間市議会でも、去る9日(火)の本会議場で、「北朝鮮の核実験に対する抗議の決議」が、全員一致で採決されました。
中国大陸に目を転じますと、中国と日本との友好関係は概ね保たれていると思います。外交とや防衛は国の「専管事項」とされています。地方自治体は、外交や防衛に直接的に取り組む権限を有するものでは無いとされて来ました。
しかし、航空自衛隊入間基地を市内に抱え、駐留米軍の横田基地が近くに位置する入間市は、基地対策を長年行って参りました。入間市民も有事の際の生活の安全への関心度が高いと思われます。今現在入間市議会では、「基地対策特別委員会」が設置される動きがあります。入間市民は、北東アジア地域の平和と安定への願望が潜在的に強いと思います。
勿論、市民の生命・財産に危害をもたらす事態を防ぐ為の、最も初歩的で、最も有効で、最も安上がりな行動は、国際交流であると考えます。
私宮岡治郎の発想は、理念や理想に走り勝ちでしょう。そこで、過去・現在・未来の入間市と入間市の友好都市の中国セッ江省奉化市との交流について、実務的な立場からの経緯や経過、将来展望について、19日(金)の、市議会一般質問で質すつもりです。
将来的に、日本と中国とが、かりそめにも軍事的な緊張関係を生じさせないため、そのような事態を予め防ぐ手段として、日本全国で300を超える地方自治体の、中国の「地方政府」との交流が潜在的に貢献していると思われ、意義もあると考えます。この運動は、国といった上からの指導ではなく、民衆といった下からの、言わば「草の根運動」です。
国の外交には、国益(国の利益)といった、そろばんずくの要素が付きまといます。また事防衛問題となりますと、人類の歴史を振り返れば、何時の時代にも、近隣の国に対する「無理解」、「先入観」そして「疑心暗鬼」が軍備増強をもたらし、その有り余った軍備や組織が独走したり、政治不信に陥った国民の支持を得て、なし崩し的に戦争への道を走る、といった同じ過ちを繰り返します。
国際交流について、市民へのアンケート調査では、行政に対する要望は少ないのは事実ですが、こと北東アジアとの国際交流については、我々入間市民の生存のかかわる重大事項であることを銘記すべきでしょう。