午後2時頃から4時頃まで、兵庫県高砂市を視察しました。新幹線で新大阪まで行き、降車後駅構内の食堂で昼食を取り、JRの在来線の新快速電車で大阪駅、神戸駅を経由して、山陽本線の加古川駅で乗換え、「宝殿」という駅に着きました。高砂市は兵庫県南部に位置し、東が加古川市、西が姫路市です。
高砂市は、1954年(昭和29年)の『昭和の大合併』の時期に、1町3村が合併して、市政が施行され、その後2度にわたって、延べ1町と2村と更に合併しています。入間郡の旧武蔵町の成立から入間市の市政施行、更に西武町の編入合併と類似しています。
また、JR山陽線宝殿駅南口駅前は、旧米田町平津地区が、加古川市に編入され、旧米田町でその他の大部分の地区が高砂市に編入されたためか、駅前交通広場などの都市基盤整備が遅れていました。
決定的な中核が無く、旧町村の寄り合い所帯的な側面が有るようにも見受けられました。最もその分「地域」の独立性が継続しており、「地域福祉活動」の必要性が強く、それが「福祉委員」の有効性を導き出している、と思われました。
また、人口が減少傾向にあり、そのために住民の定住性は「確保」されており、それも「福祉委員」の前提条件かと考えました。
高砂市を視察した目的は、「福祉委員を活用した地域福祉活動」でした。『高砂市地域福祉計画』などの資料によりますと、「自分達に出来る事」を念頭に地域福祉を考えています。これは、社会福祉法第4条の、「地域住民は、地域福祉の推進に努めなければならない。」といった法的な根拠もあります。
市の人口は、1995年の97,632人から、2005年の94,813人へと、10年で2,800人余り減少し、臨海工業地帯の企業の長引く不況が背景にあります。流入人口が少ない事もあってか、町内会(自治会)加入率が9割近くと高くなっています。
福祉委員については、民生・児童委員が、県を通じての厚生労働大臣の委嘱であるのに比べて、市長(地域福祉課)でもなく、高砂市社会福祉協議会理事長であるのが、その実態を把握する判断材料となりました。
市民のアンケート調査では、福祉委員の認知度は、民生・児童委員ほどではないのが実態です。入間市は、民生・児童委員の確保も厳しくなってきており、「福祉委員」といった制度まで、手が回るのか疑問に思いました。
しかし、同じアンケート調査で、「支えあい・助け合う地域」の範囲が、「町内会(自治会)」34.6%、となり近所が29.7%といった数字にも着目しました。
地域包括支援センターが1箇所であるのは、市内に9箇所ある入間市を標準に考えると、驚くと同じに、法の設置基準の特例でその可能性のあるのか、と福祉施策の多様性に気付きました。
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