政権与党は変革勢力として「時代の要請」に沿った変革を推進するのが使命であり、野党はともかくも与党から政権を奪取するために、反定立(アンチテーゼ)側に立ち、その変革に異議を唱えて、抵抗勢力に徹するのが使命といえるでしょう。大まかな政治の機能はそのようなものであると思います。抵抗勢力の対案は、実現性があいまいであっても、有る程度黙認され容認されるのが何時の時代でも通例のようです。
自公政権の提案の、「後期高齢者医療保険制度」は野党の民主、共産、社民、国民新党の反対を押し切って導入されたものです。その後野党の「制度廃止案」は、与党自公の反対多数で否決されています。
政権交代により、必然的に「後期高齢者医療保険制度」の廃止案は提出されるでしょう。今度は自民、公明は廃止に対する抵抗勢力となるかと考えます。それとは別次元に地方自治体でも、抵抗勢力は当然発生するでしょう。
政権与党の歴史的な使命とは、国民の生活に立脚しながら、「時代の要請」といった、国民に「不人気」であることが、多くの場合常態ですらある政策を遂行し、次の選挙で多くの同志を落選の憂き目に晒し、憲政の常道にしたがって、下野することにあると考えます。
人が喜ぶからといって、国民のためにならない甘言を用いて政権に就いたとしても、それはあくまで政権奪取の手段であって、新政権はやはり歴史的な使命を果たさなければならないでしょう。
勿論、究極的に国民の福利を増進するための政策であって、犠牲を払うのは政治家であり、国民に犠牲を払う政策であってはなりません。
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