視察2日目は、北海道長万部町を視察しました。『うちうらクリーンセンター』は、町の市街地の南の国道5号線沿いにありました。山越郡の長万部町と八雲町との一部事務組合の『山越郡衛生処理組合』のし尿処理場です。『うちうら』とは、目前に広がる内浦湾の海を意味します。
施設は見るからに近代的な施設で、煙突が隠れて見えませんでした。施設の会議室で、まず長万部町の紹介を含んだ施設説明のビデを鑑賞し、その後概要説明となりました。
処理方式は、「高負荷膜分離処理方式」です。『入間西部衛生組合』が本平成22年度に導入を予定し、予算化もしている内容で、それがこの視察の主たる目的でした。
私宮岡治郎は、勉強不足からこの装置について、初歩的な誤解をしていました。すなわち、処理水が「膜を通過」する際の圧力を想定し、相当目の粗い膜でなければ、また丈夫な膜でなければならないと想像していました。
ところが現物は想定とは全く異なった形態でした。装置は数十の筒型を水平方向に平行に配置したものです。その断面は更に18もの穴に細分され、その中を一定の処理後の処理水が走るように流れます。その際に、膜は汚れや色を濾さないで、水だけが滲み出るよにして浸透し、濾して、結果的に下に零れます。
この水は、更に『活性炭吸着塔』で、微量の有機物などが除去され、更に消毒され、海に放流されます。
他で印象に残ったのは、『トラックスケール』でした。パキュームカーからのし尿のホースは、足のペダル操作で投入口に固定されます。車両のタンクの排気やエンジンの排気は、ダクトで吸収して取り去って無害化されて屋外に放出されます。労働衛生環境に十分に配慮してありました。
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