午後3時30分から5時頃まで、市議会の全員協議会室で、市議会保守系クラブの勉強会がありました。内容は講演で、講師は、チベットからの亡命者で、現在日高市武蔵台の武蔵台病院院長の、西蔵(にしくら)ツワン氏でした。
中国を中心とする漢字文化圏では、伝統的にチベットを『西蔵』(さいぞう)と名付る傾向があります。例えば、宗教家川口慧海(1866~1945)の名著『西蔵旅行記』があります。日本国籍を取得する際に、西蔵という苗字にしたのは、ツワン氏のこだわりの表現のようです。
講演では、最初に、コンピューターのパワーポイントの投影で、チベット国旗が示されました。20世紀初期に図案化されたものですが、日本人が関与しているそうで、日本の旭日旗に似ています。
地理的条件、ダライラマ14世の紹介、仏教を中心とした歴史、特に清朝滅亡後の孫文の唱えた『五族共和』では、『漢満蒙回西』として、漢族、満州族、モンゴル族、ウイグル族、チベット族が対象となり、チベットも独立国家となった事実が示されました。
西蔵氏の言説では、国共内戦後勝利した中国共産党の人民「解放」軍による、チベット「侵略」と、洗脳教育、独立弾圧が示されました。氏自身のインドの「チベット亡命政権」へのヒマラヤ山脈を越えた脱出の経験談。現在も続く人権抑圧や宗教弾圧、そして、漢人が多数派を占める程の人口流入、チベット人に対する、社会的・制度的差別、経済的な搾取も、微に入り細に入るものでした。
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