昨日、民話の基づく御伽話のミュージカルを鑑賞すると、今日は、「なぜか」空想的な物語や歌を指向するようです。真冬の今には季節違いですが、「不思議な夏です」と、ときめく乙女心を歌った、昔の歌謡曲、『暑中お見舞い申し上げます』を思い出しました。三人のアイドルグループの『キャンディーズ』が1977年(夏)にヒットさせたものですが、21世紀も10年経過した現在は、文明の利器のYou-Tubeで、映像と音声共に視聴出来ます。
曲の一番の中で、三人組の中央の伊藤蘭(ランちゃん) の独唱部分、「なァ~ぜェ~かァ パラソルにつかまりィ~ あァ~なたの街まで飛べそうゥヲでェ~ェす」は、当時の女子一般の語調を取り入れた「言い回し」で、懐かしく聴きました。「暑中見舞い」に託した「恋文」の核心部分で、早口でありながら、かなり大人びて落ち着いています。
私は、1977年当時(21歳)は、歌詞の字面から、ミュージカル映画『メリーポピンズ』(1964年制作)を連想したものでした。主人公のメリーポピンズは、こうもり傘につかまって空から登場し、再び空へと退場するからです。
ところが、今回の視聴では、アニメ映画『となりのトトロ』(1988年制作)を思い起こしました。主人公のサツキとメイが、こうもり傘を持ち独楽に乗った大トトロにつかまって、空中遊泳する場面があるからです。この遊覧飛行では、生活の場である、森や畑や住宅地を見下ろし、家に戻る場面であったかと思います。
私は、この34年間の歳月について感慨に浸りました。23年前の『トトロ』でさえ既に「古典」となっているからです。
ここで、私なりの「根拠の無い」憶測を披瀝します。『トトロ』の企画制作者達には、当然にディズニー映画の『メリーポピンズ』が影響しているでしょう。それだけではなく、「なぜかパラスルにつかまり・・・」の奇抜な歌唱内容も、耳の底辺り残っていたのではないでしょうか。
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