かなり遅れ馳せながら、1980年代以降に流行したポップス系の曲を、ユーチューブで鑑賞し始めています。歌手やグループが、自前で作詞・作曲した例などでは、何かの手掛かりで補強しなかれば、私の理解力が及ばない内容も多いようです。
かつて歌謡曲とは、1番から3番まであって、同じメロディーを似通った歌詞で繰り返し、大抵3分間余りで終わるものであったかと思います。
なおかつテレビの歌謡番組では、次から次へと歌手が登場する為の便宜か、2番は省略して1番と3番だけを歌うのが、暗黙の了解であったようです。
これは、おそらくレコード会社や芸能プロダクションの、商業戦略に基因するものであったろうと、今になって気付きました。
そもそも、45回転のドーナツ盤のレコードの演奏時間が、3分数十秒程であり、その中に全てを凝縮しなければならない技術的な制約が、このジャンルの文化の前提にあったかと考えます。
したがって、「音声と映像の技術進歩」が「歌謡文化」の「進化」をもたらした、といえるでしょう。1980年代以降は、6分ぐらいの演奏時間の歌謡が多くなっています。
しかし、「3分間余り」といった時間的な制約の中で、月並みな歌詞と、似通った旋律で、常に新たな境地を開拓してきた、歌謡文化の蓄積も捨てがたいものがあるようです。
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