本日は『こどもの日』ですが、日本では、子どもの出生数の減少が続いているようです。基本的な原因として、狭い国土に過剰な人口を抱えている日本で、人口の現状を適正な規模に縮小する作用が働いている、というのが大局的な見方です。が、それにしても、急激な出生数の低下は、あまり健全なのもともいえない、と考えます。
日本は元来、人口の安定した島国であったと考えます。人口が統計的に明らかとなってきた、江戸時代を見ますと、徳川幕府開闢以来、幕末まで、多少の変動はあるものの、概ね、総人口3千万人程で安定しています。
勿論、人為的な出産抑制、無慈悲な乳幼児死亡率の高さに加えて、人生五十年の時代、若者世代でさえ高い死亡率が、この「安定」に「貢献」したのは事実でしょう。
しかし、鎖国を解いて、開国となり、西洋の文明の受容、経済駅な交易、外交・軍事的な要素、といった「外圧」が加わった途端、日本の人口は膨張し、戦争による夥しい、若い男子の死亡などにより、世代別人口の波動がはじまったものと思われます。
第二次世界大戦での戦死者や犠牲者、その反動としてのベビーブーム、過度の出生率の変動は、日本の社会全体に、様々な弊害をもたらしてものと考えます。