市議会議員を16年間務め、日々休みなく政治に取り組んで来ました。おおよそ政治について、私なりの一つの結論が見えて来たように思われます。今後は、その結論から遡った位置づけで、あるいはその結論を念頭として、政治活動を展開する事になるかと思われます。
政治は、学問でも芸術でもありません。様々な可能性の追求は、学芸に任せて、政治は現世利益の確保が主眼でしょう。可能性の追求は、政治家にとって個人の思索の段階では意義を有しますが、議場や公の場、あるいは政治的な交渉の場では、九分九厘有害無益であるということです。
政治は結果責任ですので、いかに善なる動機づけであろうとも、いかに論旨が緻密で整合性があろうとも、市民の暮らしの実利をもたらすものでなければ、何もなリませんし、免責もされる余地もありません。
確かに、百年の計といった政策もあり得るでしょう、が、それを掲げて、架空の理想論や架空の終末論を掲げても、学者や文化人の警鐘ならばまだしも、政治家が喧伝したならば、政治家として未成熟と言わざるを得ないでしょう。
政治技術的に見ても、常に実利性を示し続けなければ、政治家はその立場を維持することが困難であるもの事実であり、政治目的を達成する必要条件としも、実利性確保は大前提です。
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