文化は高いところから低いところに流れる、といった箴言があったと思います。 日本各地を視察ついでに空いた時間を、そのまちの文化財の渉猟に費やすことがあります。
その際に、先の大戦で米軍の空爆を免れた都市と、空爆を受けて壊滅した都市とで、70年程経過するにも関わらず、文化財の有無をはじめとする、文化全般の格差を強く印象づけられる事があります。
大正デモクラシーの頃に、『小日本主義』といった、経済的な視点からの発想がありました。植民地を経営するのは、負担が大きく、不利益の方が利益を上回る、したがって植民地を放棄して、日本は島国に徹した方が、好ましいといった論法でした。
当時の、多くの軍人達を擁する「大日本帝国」で、『小日本主義』を浸透させる事は、際限なく不可能であったでしょう。
しかし、「小日本」が実現していれば、百害あって一利無の、あの大戦争は存在していません。 日本は、世界冠たる文化国家となっていたでしょう。
これが、私の仮想現実の『ニッポン文化国家論』の、シナリオです。
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