深夜 、午前1時半頃から3時頃まで、オバマ米大統領就任式と就任演説を、テレビの実況中継で視聴しました。不測の事態も発生せず、まずは安心しました。これで私も、今後の世界の人類の前途に、一筋の光明を持ち続けることができます。以下の記述は、日本の一地域の市議会議員から観た、アメリカ大統領の就任式の感想です。
まず面白かったのは、連邦最高裁判所長官の先導による宣誓の決まり文句の復唱の際、長官が一部語順を間違えた際に、オバマ氏が微笑んで間を空け、長官に合わせて間違えた語順で復唱したことです。アメリカ人ならば、小学生でも知っているでしょうが、『宣誓の言葉』は連邦憲法で定められています。
私のような凡人では、大統領の『宣誓』が無効になってしまうのでは、とすぐに心配になってしまいます。が、ここでは、定型的な文言には拘泥しない新大統領の本領と、相手に恥をかかせない思いやりが発揮されました。
就任演説は、事前に発表された演説草稿とほぼ同様ですが、演劇で俳優がセリフを正確に話すのとは違っているようでした。言葉の正確さよりも、伝えるべき内容が肝心であり、事実よりも真実を重んじるといったことでしょう。
アメリカや世界の歴史、現在の世界情勢については、どうしてもアメリカの国益や論理が優先します。より客観的に、あるいは普遍的に正確な資料を示して表現することを望むのは困難ではります。
その制約はありますが、オバマ新大統領は、アメリカの現状を前提として成し得る『真実』を語ることに重点を置いているようです。従来のアメリカ的な独善とはならず、従来のアメリカの常識では想像すらしえなかった、黒人大統領である自分を動かぬ証拠として、アメリカ及び世界の危機的な状況の克服を唱えている、と私は解釈しました。
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