地方自治を考える場合、当然に国の政策の動向を、常に横に睨んで判断しなくてはなりません。地方行政は国から独立して存立するものではありません。更に、基礎自治体である市町村を考える場合、都道府県の動向も「横睨み」に加わります。
また、現在の自治体の状況を、最新の統計や、生活者の生の声等で、大掴みかつ詳細に検討するのは勿論ですが、今の自治体に相当(比定)する地域の過去の歴史にも遡って、時系列的に把握する必要性もあるようです。
地方議員にとって、地域の故事来歴は、単なる好事家の趣味ではなく、「歴史は繰り返す」の言葉どおり、数々の試行錯誤の教訓や、将来を模索する為の示唆を含むものだからです。
ところが、その故事来歴には、当然にそれぞれの時代の日本の統治機構が、多かれ少なかれ作用を及ぼしています。したがって郷土史学習の前提として、日本史の基礎的な学習も必須となります。
例えば、律令時代に、地方制度はどのようなものであったのか、どのような行政区分であったのか、が行政地理学的な考察としても重要です。716年から1896年までの、高麗郡の設置も制度上の大きな要素です。
人事機構は、税制は、さらに令外の官や、新規の税制は、といった視点から、郷土の歴史を調査研究すれば、多面的に「入間市」とは、どのような特性があるのかが、自ずと判明してきます。
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