どちらかというと、表面的な愛想を振りまく行動の多いと思われる政治家の地方遊説の中にも、時として政治的な見識の奥深さを垣間見る事もあります。
それを、今日反芻する機会を得ました。議会の事務局付近にある、議員宛のボックスの中置かれた、月刊誌『情報さいたま』1月15日号に記載されていた記事によります。
昨年11月23日(月)に、さいたま市大宮区の『清水園』で開催された講演会での、自民党政調会長代理で参議院議員の林芳正氏の比喩的な、政治状況の表現です。
追伸として、2009年11月23日(月)の日記にも他の箇所を追加しましたが、以下の部分は秀逸であると考え、本日の日記に掲載させていただきます。
・・・さてここからが大事です。では、雨が降ったらどうするか? やっぱり自民党は保守ですから「雨が降ったら傘をお貸ししますから働きに行って下さい。 濡れないようにして下さい。 良くなったら返して下さいね。」 これが我々の基本的な考え方です。 民主党は「雨が降っている時、外へ出たら風邪をひいてインフルエンザになってしまいますから、今日はお休み下さい。 食事はお宅へお届けします。 請求書の話はまた後でね。」これが民主党です。 まさにこの大きな違いを政策に反映して保守の原点に帰って実行していくことが課題であると考えます。
まず、正常な判断を提示してから、「今日はお休み下さい」で意外性の口火を切り、続いて「食事はお宅へお届けします」で現実政策からの乖離を納得させ、更に「請求書の話はまた後でね」によって、その問題解決の無責任な先送りと、最終的な破綻を暗示し、聴衆の考える力を呼び起こしています。
今の時点で顕在化しつつある、「理念なき政治」、「労働なき富」を早い段階から感得しており、まさに慧眼ともいえる見事さです。