午後6時から、東京港区芝公園の東京プリンスホテルで開催された、自民党町村派の政治資金パーティーに参加しました。建物北西側の2階の「鳳凰の間」に、2,000人程が集まり、会費は20,000円でした。正式名称は『清和政策研究会との懇親の集い』で、式典が30分程、乾杯後の立食が30分程で、前もって予定した通り、自民党入間支部はタイミングよく会場を後にしました。
最初に、発起人代表の町村信孝会長の挨拶がありました。
目下野党となっている政党の政治グループ『清和政治研究会』の会長としては、一定の自己反省の披瀝と、現政権への批判と、政権奪還の決意とを、慎重に表明しなければなりません。 篤志家の期待に添うべく、また政権担当能力を再認識させ、適度の安心感を与えるべく、誰からも反発を受けないように、適宜オブラートに包んで懇切丁寧に語ります。そうであるだけに、物語の筋書きも必然的に、遠まわしに展開されるようです。
続いて、「友党」公明党の山口那津男代表の来賓としての挨拶がありました。井上義久幹事長と共に会場に駆けつけた、といった事実だけでも賛辞となるようですが、野田政権批判と災害復興協力といった内容でした。
更に、自民党の大島理森副総裁の顔見世的な口上、伊吹文明志師会(自民党伊吹派)会長のライバル派閥としての激励、石原伸晃幹事長の政局報告と党の在り方、と続きました。
国会演説が政策論争であるならば、政治資金パーティーでの来賓政治家の挨拶は、政治グループへの篤志家に対する、儀礼に徹した、政局を重点としたものとなるでしょうか。集った篤志家にとって、言って欲しい勘所を、分かり易く的確に掴んでいます。
その後壇上に、衆参の議員歴があり「目下再起を期す」、あるいは衆参議員選挙の「初当選を目指す」、といった立場の「準会員」が20数人居並び、短めの自己紹介をしました。 概ねTPOを弁えた、簡潔なものでした。
更に、同派閥の現職の衆参両議員達も壇上に上がって、乾杯となりました。
一般の参加者は、政治家と握手をしたり、一緒に写真に納まったりしている方が多くありました。こういった事を好む人々が、政治資金パーティーに、ある他派閥の政治家の激励の句を引用しますと「大枚をはたいて」参加するようです。他派閥の会長にとっては、動員力を見せつけられている、といった圧迫感もあるいはあったのかも知れません。
政治資金パーティーは、通常の政治集会とはかなり異なります。具体的な政策の提示はありません。選挙戦の公約も、ましてや「マニフェスト」などありません。
たくさんの「寄付的な行為」を我が派閥に賜った篤志家・支持者に対する、感謝のお祭りのようです。政治家側も一般の参加者側もその呼吸を十分に弁えているようです。これも、政治資金規制法に則った、合法的な政治活動の一形態という事でしょう。