午前9時20分頃から11時20分頃まで、神戸市役所を視察しました。視察目的は「発達障害支援ネットワークによる連携した支援策」でした。2005年に施行された、「発達障害者支援法」にともなって、神戸市は、政令指定都市としての対策を行っているようです。
視察受入担当の健康福祉局の会議室で、担当者から、他の自治体と比べて特に先進的な施策があるわけではない、との冒頭の説明がありました。その後、パワーポイントの投影も入れて、体系的な基本説明がありました。
「発達障害ネットワーク推進室」の機能は、(1)関係機関とのネットワークを構築し、支援者を支援する事業を実施。(2)関係機関のこどもに直接関わる支援機関に対して、さまざまな研修を実施。(3)発達障害に関する情報を各種媒体により発信。(4)発達障害を広く一般の方々に正しく理解していただくため、各種媒体による普及啓発活動。となっていました。
印象に残ったのは、(1)で、発達障害児の保護者を指導・助言する「ペアレントメンター」といった存在とその養成。発達障害児等の専門相談が、市の保健福祉局予算で行われる5つの区と、区の予算で個性的に独自に行われている5つの区で、二通りの制度があることでした。
特に、後者の場合「中央区」では、他の区よりも4年以上早く「専門相談」を開始しており、大学教授の指導者がいた、といった特殊事情を考慮しても、福祉施策は一定の区域でモデル的に導入することも可能で、またそうすべきである場合もあるのか、と考えました。
成人の発達障害者を対象としている、「居場所づくり事業」では、「人間関係能力を身に付けるため」の「外食体験」が例示されていました。その会場が、我々視察団が宿泊したホテルて朝食を食べた、バイキングレストランであったので、私は踏み込んだ質問をしました。
すなわち、「思い込みが強い」とは、どのような障害であるのか。との問いに、後の状況まで考慮する想像力の欠如、との答弁がありました。