入間市という基礎自治体の議員である私宮岡治郎にとって、入間市といった枠で、入間市民の生活の安全と安定を最優先に考えるのが、妥当であるのは言うまでもありません。
入間市の水道の水源の約83%は、埼玉県から供給する県の水「県水」であり、荒川から取水され浄化された水が、送水管で入間市まで送られて来ます。ところが、この「県水」は、利根川から放水路で荒川にかなりの水量が足されることによって、安定的な供給が確保されています。
したがって、我々入間市民の生活水や工業用水は、利根川水系にも水源があるのです。
埼玉県は、群馬県内の利根川上流の吾妻渓谷付近の『八ツ場ダム』の工事に参入することにより、現状では暫定的で優先度の低い「水利権」を恒久的な「水利権」とすることを見込んでいます。
『八ツ場ダム』建設に代わる、別の方法での恒久的な水利権が確保できるか、将来的に水道需要がかなり減少し、県水の利用や依存度が大きく減少するならば、『八ツ場ダム』の建設中止は、入間市民の生活に直接には影響しません。
多少不謹慎ですが、埼玉県はともかく、わが入間市にとっては「利水」だけが問題であって、「治水」は問題ではない、と言えなくはないからです。1947年のカスリーン台風を基準とする、治水目的は、埼玉県や東京都の東部の防災に係わる事柄で、入間市にはかかわりが無いのは事実だからです。